質問と回答

誤嚥について

肺胞内にバリウムが残っている症例を何回か見ました。数年間排出されないままで体に害はないのでしょうか?

  誤嚥量にもよりますが少なくとも1年あるいはそれ以上経過しており、特に問題は無いと考えられます。

誤嚥された方が検査を中断(次年度からバリウムはお勧めしない)するのはなぜですか?

  誤嚥された時にできるだけ排泄を試みますが、ほんの稀に発熱が見られることがあるようです。また、普段の食生活でも誤嚥をしている可能性も有りできるだけリスクを避けることが必要です。

コロナ禍での誤嚥後の処置方(工夫)があれば教えてください

  ごく少量の誤嚥ではティシュなどを口に当てて下を向いて咳払い、中等量の誤嚥でスクイージング、ハッフィングが必要な場合には、念のため術者はマスク、グローブ、ゴーグルのほか防護衣も着用する。撮影室の十分な換気に注意しましょう。

食道撮影のタイミングについて良い方法を知りたいです

① スライドでも提示しましたが、最初にバリウムを一口試し飲みをさせて食道の膨らみ具合を見ます。
② 膨らみの良い場合には、何もせずタイミングを合わせて飲み込んでもらい撮影。
③ 膨らみの悪い場合には少量の空気が必要となります。
  その時にはバリウムを一口含ませて、ほんの僅かに口を開け空気を含んでもらいます。
  口を閉じて空気を飲み込むような感じでバリウムを飲んでもらい撮影します。この時誤嚥をしないように絶対に慌てさせないでください。
④ 上部食道撮影にはタイミング撮影スイッチを利用し、
  バリウムを一口含んでもらい、飲み込む指示を出し咽頭が上がった瞬間、
  咽頭が見えない時は頭が微妙に動いた瞬間に曝射スイッチを入れます。